2015.7.08つながる・つなげる引越 第4弾
「ホームハンズ × チャイルド・ケモ・ハウス」

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「チャイルド・ケモ・ハウス」とは、「がんになっても笑顔で育つ!」をスローガンに掲げた、日本で初めての小児がんの子どもと家族のための専門治療施設。
この度、神戸市中央区(ポートアイランド)にある施設を見学させて頂く機会があり、事務局長の萩原様から様々なお話を聞かせて頂きました。
『会社として、少しでも社会貢献できる活動に取り組みたい』という、弊社のCSR活動を少しでもお役立てできればと思い、弊社では売上の一部を「チャイルド・ケモ・ハウス」へ寄付させて頂くことに致しました。

そして、この施設を少しでも多くの方に知って頂きたく、この場を借りてご紹介をさせて頂きます。


■日本初の小児がん専門施設の運営見学

「かぁさん、家にかえりたい」
お伺いしてまず、このように書かれた本を見せられました。
小児がんについては全く知識もなく、チャイルド・ケモ・ハウスの存在すら最近知った私にとって、この言葉は衝撃でした。

「家に帰りたい」という叫びにも似た言葉を、この豊かなに日本において想像できなかったし、何より、目の前にいる萩原さんのお子さんが小児がん(急性リンパ性白血病)で亡くなられたことも想像できなかったからです。

▲ 実際に小児がんの患者とその家族が居住するスペースを再現した写真(病院看護の場合)

■なぜ、チャイルド・ケモ・ハウスを作ったのか?

萩原さん「私の娘は生後10ヶ月で急性リンパ性白血病を発症しました。発症してからは、病院に拠点を置く生活が始まりました。4人部屋の1区画、だいたい4畳スペースに子どもと親のベッドを並べる。夜間はその間の小さな隙間を看護師さんがカニ歩きで歩いて点滴を取り替えるのです。医療サービスの提供の面から考えても環境は良いとは言えない。そして、カーテンを挟んだ向こうには言い方は悪いですが、他人がいる。「普通の家族そろっての生活」は送れなかったです。

(中略)

「普通の家族そろっての生活」というのは、お父さんとお母さんがお話して、兄弟喧嘩をして仲直りする。そして一緒にお風呂に入ったりというもの。
小児がんの患者は病室のなかでは兄弟との接触も禁止されています。兄弟がいるのに、その兄弟としての関わり合いが持てない。お父さんやおじいちゃん、おばあちゃんとの関わりも充分に持てない。お友達とも会えない。

そうするとどうなるか。
例えばがん患者の子どもたちは「子ども同士のコミュニケーションのとり方」がわからなくなるなどの課題が出てきます。

小児がんは7~8割の割合で完治します。 なので、治療が終われば学校に行き、地域の子どもたちと遊ぶ、という普通の生活が待っています。
そのときにこども同士の間でのコミュニケーションのとり方がわからないとどうなるかは容易に想像がつきます。
また、病気をしている、投薬を続けて髪の毛が抜けてしまっているなどの容姿が原因で「いじめ」に繋がっていきます。
そして、子どもたちは辛い思いをします。

このコミュニケーション不足の問題は子どもたちだけではありません。
隔離生活を余儀なくされているお父さんも子どもとの関わり合いを時間的に充分にとれず、子どもたちと疎遠になってしまうということもあります。

そして、私もそうでしたが、患者が亡くなると病院は「すぐに退院しなくちゃ!」となるのですよね。心の整理が付いていないうちに現実に戻らなくてはなりません。
子どもを失った親の喪失感というものは並大抵のことで乗り越えられることではありません。

ここで母親は思うのです。
「もっとこうしてあげたらよかった。もっとああしてあげたらよかった」と。

看病することはもちろん大変でしたが、一番気がかりで一番後悔したことは「家族としての時間を作れなかったこと」。

だから、娘が亡くなってから考えました。
小児がんの患者、そしてその家族が「普通の家族そろっての生活」を送れる病院を作れないか。
こういった経緯がチャイルド・ケモ・ハウスのはじまり、きっかけです。

2005年に患者家族、医療者、院内学級の先生、建築家など多職種の人が集まり、研究会を開きました。
小児がん患者が普通の家族そろってのあたりまえの生活を送れるためにはどうしたらいいかを考え、看護していたときに思っていたことを全部吐き出しました。
みんなのアイディアを出し合って出来たのがチャイケモハウスです。

■企業として協力できることとは

萩原さん
「やはり、ご寄付をお願いしています。私たちの活動のほとんどが寄付でまかなわれています。施設建設費、運営費は寄付に拠るところが大きいですね。一方で行政にも認められ、こちらの施設が「有床診療所」として認定されることになりました。「有床診療所」として認定されると国から「診療報酬」が入ります。寄付金に頼りっぱなしになる、ということも一部緩和されることになりました。」

■施設について詳しく教えてください

弊社
「施設の使用料、使い方など規定はあるのですか?」

萩原さん
「施設使用料は小さなお部屋で、1日あたり光熱費混みで1,500円、大きなお部屋で2,500円になっています。月間にすると65,000円~80,000円くらいでしょうか。患者さん家族の都合のよいやり方で自由に使ってもらっています。
ご利用頂ける方は基本的にこの施設で治療がおこなえるかどうかが基準になります。
また、医療従事者(医者・看護師)が24時間待機していますので、家に帰るよりもお母さんはリラックスできる環境ではないか、と思います。
私は娘の終末期に帰宅した際、自分で娘の点滴を交換したり、注射をしたり、と病院にいる時よりプラスαの緊張とストレスがかかった時期がありました。

▲ 浴室

▲ お部屋


チャイルド・ケモ・ハウスの共同浴室では家族同士入浴が出来たり、プール代わりに水遊びをしたり、介助が必要な患者さんの入浴に使います。
小児がんの子どもたちは水回りのカビにもすごく敏感です。だから、浴室を使った後はスタッフ、ボランティア総出で浴室の水滴を取り除き、掃除を徹底しています。床も乾き易い素材を使っています。

お部屋では「食べたいときに食べたいものを食べられる」環境を作るためにキッチン、冷蔵庫を完備しています。
そして、各部屋には花粉などの異物を除去するサイクロンシステム機器を配置しています。化学療法をしているため、抵抗力が著しく低くなる時期があります。そのため、普段は影響のないウィルスにも感染する場合があります。無菌室に入らなければいけない理由もこういうことが原因です。

▲ 共用キッチン

そしてもう一つ。
化学療法、抗がん剤の副作用で最も多いのが吐き気です。常に、つわりのような吐き気があるので、食事のにおいも受け付けなくなります。そうすると、親御さんも遠慮して食べなくなります。やはり食事をしなくなると体力がなくなりますので、親御さんにもしっかり食事を摂ってもらえるように、部屋以外にもキッチンを用意しています」

いかがでしたか。
このような施設がある事、知って頂けましたか。

この施設では、自分の家のような環境で家族が共に暮らしながら小児がんの治療をうけることができます。
しかしこの「あたりまえの環境」を実現するには、まだまだ寄付によるご支援が必要です。
小児がんは1万人に一人の確率で発症する病気です。
チャイルド・ケモ・ハウスでは、1万人の方から1万円のご支援を頂くことで、施設運営に必要な1億円を賄うことを目標にされています。

ホームハンズも微力ではありますが、この施設、そして小児がんの子どもたち、そのご家族を応援させて頂こうと思います。

ご丁寧に対応をして下さった事務局長の萩原様をはじめ、チャイルド・ケモ・ハウスのすべてのスタッフの方にこの場をかりて御礼を申し上げます。

株式会社ホームハンズ・マツモト
CSR担当

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